「Bybitを利用してみたいけど手数料が気になる」
「入出金など手数料について詳しく理解してから取引したい」
海外の大手仮想通貨取引所として人気のBybit(バイビット)を利用してみたいと考えている中で、気になるのは手数料ではないでしょうか。
そこで当記事ではBybit利用の際にかかる手数料や種類など徹底解説していきます。
- Bybitで発生する手数料の種類
- Bybitの手数料を他の取引所と比較
- Bybitで手数料を味方につけるコツ
本記事を最後まで読むことで、初心者の方でも手数料を心配することなく安心してBybitで取引を始められることでしょう。
Bybitで発生する手数料の種類
Bybitの手数料は大きく3つの種類に分けられます。
- 取引手数料(現物取引、デリバティブ取引、オプション取引)
- 出金(送金)手数料
- 資金調達手数料
Bybitで発生する手数料の詳細は以下のとおりです。
項目 | 手数料 | 詳細 |
---|---|---|
①現物取引(一般ユーザー) | Maker手数料率:0.1% Taker手数料率:0.1% ※取引高によってVIPレベルあり | 取引の際に必要な手数料 |
①デリバティブ取引 (USDT/インバース) | Maker手数料率:0.01% Taker手数料率:0.06% ※取引高によってVIPレベルあり | 取引の際に必要な手数料 |
①デリバティブ取引 (USDC) | Maker手数料率:0.01% Taker手数料率:0.06% ※取引高によってVIPレベルあり | 取引の際に必要な手数料 |
①USDCオプション取引 | Maker手数料率:0.03% Taker手数料率:0.03% ※取引高によってVIPレベルあり | 取引の際に必要な手数料 |
②出金(送金)手数料 | 通貨によって異なる(0.0005BTC)など | 取引口座から出金する際の手数料 |
③資金調達手数料 | 1日3回、8時間毎 | ポジションを保有するための手数料 |
入金手数料 | 無料 ※他の取引所では手数料が発生する場合もある ※クレジットカード利用で手数料がかかる | 取引に使用する仮想通貨を入金する際の手数料 |
コンバート(両替)手数料 | 無料(11種類) ※BTC/XRP/ETH/EOS/DOT/USDT/ SOL /MANA/LTC/BIT/ADA/ ※通貨によっては手数料がかかる | 保有している通貨と別の通貨を両替する際の手数料 |
それぞれの手数料について詳しく解説していきます。
入金手数料
Bybitの口座入金方法には「仮想通貨での入金」と「クレジットでの入金」の2種類があります。
手数料は基本無料ですので、少額の取引や複数回入金する場合でも、手数料を気にすることなく取引できます。
ただし、クレジットカードを利用する場合は、手数料がかかりますので注意してください。
出金手数料
Bybitは取引口座から出金する際に、手数料がかかります。
料金は仮想通貨によって異なり、取引前に確認が必要です。
Bybitの最低入金額と出金手数料を、仮想通貨別で下記一覧にまとめました。
仮想通貨の種別 | 最低入金額 | 出金手数料 |
---|---|---|
ビットコイン(BTC) | 0.001 | 0.0005 |
イーサリアム(ETH) | 0.02 | 0.005 |
テザー(USDT) | ERC-20:20 / TRC-20:10 | ERC-20:10 / TRC-20:1 |
USDコイン(USDC) | 50 | 25 |
リップル(XRP) | 20 | 0.25 |
ソラナ(SOL) | 0.21 | 0.01 |
テラ(LUNA) | 2.1 | 0.02 |
ポルカドット (DOT) | 1.5 | 0.1 |
Bybitの出金には手数料がかかりますので、利用前にどの程度必要か確認しておくと良いでしょう。
マイニング手数料
マイニング手数料は無料です。
マイニングとは「取引を承認する作業」を言います。
例えば「誰が・いつ・どのくらい」の量の仮想通貨を取引したか、などです。
Bybitは2021年頃までマイニング手数料がかかっていましたが、現在は無料となっています。
取引手数料
Bybitの取引手数料は、以下の3種類に分類されます。
- 現物取引
- デリバティブ取引
- オプション取引
取引の種類によって手数料率もそれぞれです。
手数料の計算方法も異なりますので、以下で詳しく解説していきます。
現物取引の手数料
Bybitでの現物取引には手数料が発生します。
現物取引の手数料率と計算式から算出した手数料の例はMaker:0.1% / Taker:0.1%です。
計算式は以下の通りです。
取引手数料 = 約定済み注文数量×取引手数料率
例えば、現物で0.5BTCをMakerで購入すると、手数料 = 0.5BTC × 0.1% = 0.0005BTC
手数料は0.0005BTCになり、購入した数量から手数料を引いて、0.4995BTCを受け取ることができます。
Maker(メイカー)とは、取引板にない価格で注文を出すこと、市場に流動性を作る(make)こと。即時に約定しない。指値注文とも言う。
Taker(テイカー)とは、取引板に並んでいる既存の注文で約定する取引のことで、取引板から注文を取り除く(take)こと。即時に約定する。
成行注文とも言う。
Bybitと他の海外取引所との現物取引の手数料を比較
以下は、Bybitと他の海外仮想通貨取引所との現物取引手数料の比較です。
取引所 | 現物取引手数料 |
---|---|
Bybit | 0.1% |
Zoomex(ズームex) | - |
Phemex(フェメックス) | 0.1% |
KuCoin(クーコイン) | 0.1% |
Binance(バイナンス) | 0.1% |
MEXC(MXC) | 0.2% |
Bybitの現物取引手数料は、他の海外の主要取引所と比べて平均的と言えます。
デリバティブ取引の手数料
Bybitのデリバティブ取引は3種類あり、それぞれ手数料がかかります。
デリバティブ取引の手数料率と計算式から算出した手数料は、以下の通りです。
USDT無期限 | Maker:0.1% / Taker:0.06% |
---|---|
インバース | Maker:0.1% / Taker:0.06% |
USDC無期限 | Maker:0.1% / Taker:0.06% |
計算式は以下の通りです。
- 取引手数料 = 注文価額 × 取引手数料率
- 注文価額 = 数量 ÷ 約定価格
例えば
- Aさんは成行注文で10,000 BTCUSDの契約を購入
- Bさんは指値注文で10,000 BTCUSDの契約を販売
約定価格が50,000ドルの場合
- AさんのTaker手数料 = 10,000 ÷ 50,000 × 0.06% = 0.00012 BTC
- BさんのMaker手数料 = 10,000 ÷ 50,000 × 0.01% = 0.00002 BTC
約定が成立すると、AさんはTaker手数料として0.0001 BTCを支払い、BさんはMaker手数料として0.00002 BTCを支払います。
オプション取引の手数料
Bybitのオプション取引は、取引手数料、受渡手数料、清算手数料の3種類がかかる場合があります。
オプション取引手数料率はMaker:0.03%/ Taker:0.03%となり、
計算式は以下の通りです。
取引手数料=最低(取次ぎ手数料率×指数価格、注文価格における最大取引割合×オプション取引価格)×オプション取引数量
例えば次のようなオプション取引を注文したとすると
- タイプ:コール(売り)
- 権利行使価格:45,000ドル
- オーダーサイズ:0.3BTC
- 有効期限 2022年10月31日
- 原資産:BTC
BTCのインデックス価格:0.3BTCのコールオプションを建て、価格3,000ドルで全て取引。
取引手数料=最低(0.03%×42,000、12.5%×3,000)×0.3
上記の計算に基づき、3.78USDCの取引手数料を支払う必要があります。
資金調達料
Bybitでは資金調達をする際にも手数料がかかります。
以下のようなときに手数料が発生するからです。
- ポジション保有の間に発生する手数料
- 8時間毎に発生する手数料
Bybitの資金調達料や確認方法ついて、以下で詳しく解説します。
資金調達料はポジション保有をしているだけで発生する手数料
資金調達料とは、ポジション保有時にかかる手数料のことを言います。
取引の際に発生するメイカー、テイカー手数料とは異なり、ポジションを保有している限りかかる手数料です。
資金調達料は、ポジションによって支払うだけでなく受け取りもできます。
以下は、資金調達率とポジションの早見表です。
資金調達率 | ロングポジション | ショートポジション |
---|---|---|
資金調達率+(プラス) | 手数料を支払う | 手数料を受け取る |
資金調達率-(マイナス) | 手数料を受け取る | 手数料を支払う |
ロングポジションの際に資金調達率がプラスだった場合は手数料を支払い、マイナスだった場合は手数料を受け取ることができます。
ショートポジションの場合はその逆です。
計算式は以下のとおりとなります。
- 資金調達料 = ポジション価額 × 資金調達率
- ポジション価額 = 契約数量 ÷ マーク価格
例えば10,000 BTCUSDのロングポジションを保有し、マーク価格が8,000ドル、現在の資金調達率が0.0404%(0.000404)で設定されている場合。
- ポジション価額 = 10,000 ÷8,000 = 1.25 BTC
- 資金調達料 = 1.25 BTC × 0.000404 = 0.000505 BTC
上記では資金調達率がプラスとなり、Bybit利用の場合ロングポジションの保有者は、ショートポジションの保有者に料金を支払う必要があります。
資金調達料はポジションを保有している間に発生する手数料を言い、ロングポジションで資金調達率がプラスだった場合は支払い、マイナスだった場合は受け取ることができる手数料(ショートポジションはその逆)です。
Bybitでは8時間毎に資金調達料が発生
Bybitでは日本時間で、以下のように8時間毎に資金調達料が発生します。
- 午前1:00
- 午前9:00
- 午後17:00
上記の時間帯に、資金調達料の支払いが必要なポジションを保有している場合は注意が必要です。
ただし、資金調達料が発生する直前に売却をすれば、支払う必要はなくなります。
Bybitの資金調達料の発生は、日本時間の午前1時・午前9時・午後17時、の8時間毎です。
資金調達率の確認方法
Bybitの資金調達率の確認方法は、以下の通りです。
- Bybitにログイン
- 「デリバティブ」から通貨を選択
- 資金調達率を確認
以下の画像で、資金調達率の確認方法を詳しく見ていきましょう。
①Bybitにログイン
②「デリバティブ」から通貨を選択
③資金調達率を確認
上記の手順で資金調達率を確認していただき、支払いの有無を知っておくことが必要です。
コンバート(両替)手数料
コンバート(両替)とは、保有している通貨と別の通貨を両替することを言います。
Bybitでは、11種類の仮想通貨のコンバート(両替)手数料は無料です。
ただし、通貨ごとに最低額や上限が以下のように定められています。
通貨 | 最低額/回 | 上限/回 | 24時間の交換限度額 |
---|---|---|---|
BTC | 0.001 | 20 | 200 |
ETH | 0.01 | 250 | 2,500 |
XRP | 20 | 500,000 | 5,000,000 |
EOS | 2 | 100,000 | 1,000,000 |
DOT | 1 | 10,000 | 10,000 |
USDT | 1 | 1,000,000 | 10,000,000 |
SOL | 0.02 | 12,500 | 125,000 |
MANA | 10 | 125,000 | 125,000 |
LTC | 0.01 | 5,000 | 50,000 |
BIT | 10 | 500,000 | 5,000,000 |
ADA | 10 | 250,000 | 2,500,000 |
Bybitは、対応通貨であれば自由に交換することが可能ですが、通貨ごとに最低額や上限が定められていますので注意してください。
Bybitの手数料を他の取引所と比較
Bybitの手数料と他の取引所の手数料を比較してみましょう。
Bybitと国内取引所の手数料を比較
以下は、Bybitと他の国内仮想通貨取引所との現物取引手数料の比較です。
取引所 | 現物取引手数料 | 入金手数料 | 出金手数料 |
---|---|---|---|
Bybit | 現物取引:0.1% | 無料 | 0.0005BTC |
DMM Bitcoin | - | 無料 | 無料 |
bitFlyer | 約定数量 ×0.01~0.15% | 無料 | 0.0004 BTC 220円(税込)~770円(税込 |
LINE BITMAX | - | 無料 | 0.001 BTC 110円または400円 |
GMOコイン | Maker:-0.01% Taker:0.05% | 無料 | 無料または400円 |
Coincheck | 無料 | 無料 | 0.0005BTC 407円 |
どの取引所も入金手数料は無料ですが、現物取引手数料は設定がなかったり、出金手数料もそれぞれ条件が異なります。
Bybitと海外取引所の手数料を比較
以下は、Bybitと他の海外仮想通貨取引所との取引手数料の比較です。
取引所 | 取引手数料 | 入金手数料 | 出金手数料 |
---|---|---|---|
Bybit | 現物取引:0.1% Maker手数料率:0.01% Taker手数料率:0.06% | 無料 | 0.0005BTC |
Zoomex(ズームex) | Maker手数料率:0.02% Taker手数料率:0.06% | 無料 | 0.0005BTC |
Phemex(フェメックス) | 現物取引:0.1% Maker手数料率:0.02% Taker手数料率:0.06% | 無料 | 0.00057BTC |
KuCoin(クーコイン) | 現物取引:0.1% Maker手数料率:0.02% Taker手数料率:0.06% | 無料 | 0.0005BTC |
Binance(バイナンス) | 現物取引:0.1% Maker手数料率:0.02% Taker手数料率:0.06% | 無料 | 0.0002BTC |
MEXC(MXC) | 現物取引:0.2% Maker手数料率:0.02% Taker手数料率:0.06% | 無料 | 0.0003BTC |
Bybitはデリバティブ取引のMaker手数料率が0.01%と群を抜いて低いため、Bybitではデリバティブ取引のMaker利用をおすすめします。
Bybitの手数料を味方につけるコツ
Bybitの手数料を味方につけて、損をしないコツを解説します。
以下のようなコツを知っておくことで、手数料で損をする確率を下げるためです。
- デリバティブ取引でMakerを利用
- 仮想通貨はまとめて送金
- 手数料分の損失を考慮してトレード
Bybitではさまざまな手数料が発生しますが、小さな手数料が積み重なり大きな損失につながる可能性があります。
以下でそれぞれ詳しく解説していきましょう。
デリバティブ取引でMakerを利用する
デリバティブ取引で、Maker(指値注文)を利用することをおすすめします。
Maker(指値注文)の方がTaker(成行注文)の方がよりも、手数料率が低いからです。
また、現物取引の手数料率は0.1%ですので、デリバティブ取引の手数料より高くなっています。
デリバティブ取引でMaker(指値注文)を優先的に利用することで、手数料を抑えることができます。
仮想通貨はまとめて送金する
Bybitに限らず、仮想通貨はまとめて送金を行いましょう。
金額に関わらず一律の手数料が発生するためです。
例え少額でも、何度も送金すれば手数料の出費が大きくなります。
仮想通貨の送金をまとめて行い、なるべく送金の手数料を減らしてください。
手数料分の損失を考慮してトレードする
Bybitで発生する手数料の損失を考慮して、トレードすることも重要です。
手数料は避けられないですが、最小限に抑えることはできます。
例えば、出金は毎月1~2回までと決めたり、資金調達料が発生する前に売却したりすれば無駄な手数料はかかりません。
手数料分の損失を考慮して、トレードすることを心がけましょう。
Bybitの手数料に関するFAQ
Bybitの手数料に関するFAQについて解説していきます。
手数料が安い仮想通貨取引所はどこですか?
手数料が安い仮想通貨取引所は、Bybitです。
前述の手数料比較表でもお伝えした通り、Bybitの取引手数料は、
- Maker(指値注文)が0.01%
- Taker(成行注文)が0.06%
上記のように、比較的安い設定になっています。
Maker手数料が安いと感じた方には、Bybitはおすすめの取引所です。
数ある仮想通貨取引所の中でも、Bybitは手数料が安い取引所と言えるでしょう。
Bybitで手数料を安くする方法はありますか?
Bybitで手数料を安くする方法は、以下の通りです。
- デリバティブ取引でMakerを利用し手数料を抑える
- 仮想通貨の送金をまとめて行い手数料を減らす
- 手数料分の損失を考慮してトレードする
利用の仕方で手数料を減らす工夫や、手数料の損失を加味することで大幅に手数料を抑えることができます。
避けたいのは手数料を気にせずトレードを行い、利益よりも手数料が高くなってしまい結果としてマイナスの収益となってしまうことです。
Bybitでは、Makerで取引し、送金をまとめて行い、手数料分の損失を考慮して取引して手数料を安くする工夫をしてみてください。
Bybit手数料のまとめ
今回はBybitの手数料の種類や特徴について詳しく解説いたしました。
- 取引手数料(現物取引、デリバティブ取引、オプション取引)
- 出金(送金)手数料
- 資金調達手数料
また、本記事のポイントは以下となります。
- デリバティブ取引でMakerを利用し手数料を抑える
- 仮想通貨の送金をまとめて行い手数料を減らす
- 手数料分の損失を考慮してトレードする
Bybitの利用が初めてで手数料が不安な方は、上記の点に注意して取引をすると手数料を抑えることができます。
本記事でお伝えしたように、Bybitの手数料の種類と手数料を抑える方法を知っておくことで、不安なくBybitでの取引を楽しむことができるでしょう。