BMキャピタルは設立が2013年、今年10年目のヘッジファンド。
ここ3年で情報を扱うサイトが増えており、運用資金も非公開とはいえ100億前後と聞きます。
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのヘッジファンド。
今回はBMキャピタルの実力を知りたい方向けに、BMキャピタル設立当初からの投資家である管理人が運用実績・利回りにスポットをあてて解説していきます。
まずBMキャピタルの特徴から見ていきましょう。
BMキャピタル5つの強み
国内でも人気のあるBMキャピタルは、以下の5つの強みを持っています。
- 金融エリートが運営するファンド
→東京大学、京都大学を卒業後、外資系投資銀行を経て、同僚たち数名で独立。設立して8年以上を経過 - 対象は日本株、バリュー投資
→割安で収益力の高い日本株の発掘力がピカ一 - 確実な運用実績
→1年を通じてマイナスになったことはなく、直近4年の運用実績は、資産を倍化させている - 1,000人規模の個人投資家とは円満な関係
→機関投資家や富裕層だけではなく、個人投資家も受け入れているが、ここまでのところネガティブな発言はネット上で見受けられない - 最低投資期間は3か月
→オープンエンド型。3か月ごとに解約が可能。投資家心理にそった運用期間、目線にあわせてフレキシブルな投資環境を実現。いわゆるお試し投資が可能
なおBMキャピタルの特徴については、以下のページでも詳しくまとめています。
気になる方はぜひチェックしてみてください。
>>BMキャピタルって怪しい?解散もしている?評判は?その実態を徹底解明
では本題である、BMキャピタルの運用実績や利回りについて見ていきます。
運用実績についてまとめ
ではここからはBMキャピタルの運用実績についてみていきます。
BMキャピタルは利回りの公開を禁止していますので具体的な表記は控え、2016〜2020年の5年間の運用実績のボラティリティをまとめました。
ちなみに、公式サイトでは「直近4年で資産倍」とあります。
単純計算だと年間20%の利回りだと4年で倍。
ですので「年間利回り20%」を一つの目安にしてよいでしょう。
上記グラフはBMキャピタルの2016年の利回りを1とし、その後4年間の推移です。
つまり2016年が10%なら、2017年は14.9%という意味ですね。
2019年は2016年のほぼ倍の利回りがですし、逆に2020年は2016年の半分の利回りです。
以上が運用実績のボラティリティについてでした。
具体的な運用実績を知りたい方は、面談で担当者から直接尋ねることをお勧めします。
運用利回りを他の商品/指数と比較する
過去4年の平均利回りは10〜20%、年間を通じマイナスに転じたことは一度もないという運用実績を誇るBMキャピタルですが、ここからは
運用実績の分析をさらに深めていきます。
というのも、マーケットがこの4年もの間、右肩あがりであれば「4年で倍」はBMキャピタルの実力と純粋に言いづらいですし、逆に右肩下がりだったなら運用実績・運用スキルに太鼓判を押せますよね?
このようにヘッジファンドの実力を評価するなら相場との相関性をみる必要があるのです。
ではここで、ここ5年間プラスの利回りを出し続けたBMキャピタルと、同期間の日経平均を見てみましょう。
引用:日本経済新聞
始値ベースで見ますと、日経平均は過去5年で35%増です。(2016年1月1日18,818円と2020年11月20日25,486円で比較)
もっとも高値を付けたのは2020年11月17日。始値は26,043円。
ここを頂点にみても、日経平均は38%増です。
BMキャピタルは運用実績「直近4年で倍=100%(公式サイトより)」ですので、日経平均の上昇幅を大きく上回って利回りが良いことがわかりますね。
尚、BMキャピタルの投資手法に関しては以下の記事にもまとめていますので是非チェックしてみてください。
国内で買える別のヘッジファンドとの比較
では次に別のヘッジファンドの運用実績はどうでしょう?同時期のBMキャピタルより利回りはいいのでしょうか?
その名の通りの「ヘッジファンド証券」という証券会社にメールして、ヘッジファンドに投資できないか聞いたところ、以下のようなメールをいただきました。
割安銘柄にロングする点はBMキャピタルと同じ戦略ですが、同時にショートも取るので、この点は違いますね。運用実績は以下です。
2019年 | 13.23%(7月時点) |
---|---|
2018年 | −14.76% |
2017年 | 6.45% |
2016年 | 5.55% |
2015年 | 7.35% |
BMキャピタルの成績が直近4年で2倍に増えたことと比べると、こちらの商品は4年目のマイナスの影響が大きく2019年現時点でプラス2.8%。(1,000万円×1.0735×1.0555×1.0645×0.8524=1,028万)
あくまで一つの例ですが、証券会社が提供する海外ヘッジファンドの商品でこの運用実績ですのでBMキャピタルの優秀さが分かりますね。
ただし2018年は世界中のヘッジファンドの利回りはほぼマイナスだったというデータもありますので、この商品もそれなりの力があると言えます。
むしろ大きく違うところは、この商品はヘッジファンド証券を通じて買うしかないので中間で手数料がとられ、かつファンドそのものが設定している手数料もとられるということ。
BMキャピタルは直接募集ですので、ファンドマネージャーに会うことも可能です。
運用実績や直近の利回りを直接聞けることは投資家にとって有意義と言えます。
運用実績を公開しない理由
投資家心理からいえば、ファンドの透明性が高いに越したことはありません。
が、透明性を追求するあまりBMキャピタルの利回りが下がるのでは本末転倒です。
内部情報を不特定多数に公開していないのは、ある意味ファンドとして当然ですが、もし公開していればどうなるのでしょう?
ここで一度考えてみます。
まず銘柄や運用額の詳細が明らかになれば、BMキャピタルが買っている銘柄を誰かに「買われるリスク」が一気に上がります。
また、銘柄を公開せずとも「運用額」がわかれば、経験者なら銘柄を予測することも可能になります。
利益を追求するヘッジファンドとして、当然ながらこれらは避けたいですよね。
さらにBMキャピタルの運用実績の中には、アクティビストとしての活動もあります。
仮にですが、Aという発行体の株式を30%BMキャピタルが保有したうえで、経営陣と直接に交渉をしたとしましょう。
BMキャピタルは株価向上のための様々な要求をしますし、改善提案をします。
話の流れによってはA社がBMキャピタルの持ち分を買い取ることになるかもしれません。
しかし仮にA社がBMキャピタルの資金量を把握していたなら、そこから「逆算」が可能です。
結果、BMキャピタルはこれ以上A社株を買う「余力なし」と判断されれば、交渉のテーブルにすらつかない可能性も出てきます。
このように、バリュー投資でありアクティビストであるBMキャピタルが手の内を公に曝す行為は、自社の対外的な交渉力を弱めることに他なりません。
資金量イコール交渉力であり、これらは利回りに直結しているのです。
ヘッジファンドとは情報公開しないほうが利回りのいいパフォーマンスをあげるようにできています。
以上をふまえて、あらためてBMキャピタルの情報をみてみます。
昨年の後半以降SNSやTwitterで散見できますが利回りや運用実績が出てきません。
理由はもうお分かりですね?
BMキャピタルの営業ポリシー
実際に投資をしてきて、あしかけ10年。利回りは10〜20%前後で推移しています。
BMキャピタルの運用実績を間近で確認してきた管理人にとって、分かったことが一つあります。
それは「BMキャピタルは決して無理に顧客を取らない」という点です。
その一つの証拠がロックアップ期間。
投資信託でもロックアップ期間(最低投資期間)が存在しますし、ファンドは通常3年~5年を期間としていますが、BMキャピタルは3か月に一度の解約を認めています。
投資家にとっては非常にありがたいです。
運用実績が出なかった、利回りがよくなかった、そのような不満を抱えた投資家はすぐに解約ができます。
しかしどうやらこの設定は、BMキャピタル自体も望んでいるようなフシがあるのです。
例えばですが、3か月の運用の結果がマイナスだったとします。
その際「よい利回りを期待しているのに結果マイナスじゃないか」などクレームをあげる顧客がいたとすれば、BMキャピタルの基本姿勢である長期運用を正しく理解していないということになります。
短期的な損失に耐えられない投資家にはBMキャピタルは不向きです。
というより、そもそも投資に不向きですよね?
以上のように、BMキャピタルが取り組んでいるバリュー投資の中身を理解し、長期目線で投資を考える投資家のみを受け入れるためにも、そうでない方にはできるだけ早めに退出してもらうためにも、「3か月」が設定されているように管理人は感じます。
まとめ
今回はBMキャピタルの運用実績についてみてきました。
各年の利回りは不特定多数に公開していないだけで直接尋ねれば丁寧に教えてもらえます。
貯金だけでしばらく使い道がない資金をお持ちの方や、早期退職者、老後の不安のため、少しでも今手元にあるお金が増やしたいと願う方は、少額からでもBMキャピタルへの投資を考えてみてはどうでしょう。
最低投資金はわずか3か月。
まずは問い合わせをしてみて、疑問や不安をお聞きになることをおすすめします。
なおBMキャピタルの特徴については、以下のページでも詳しくまとめています。
気になる方はぜひチェックしてみてください。